65%硝酸腐食試験/硝酸・ふっ化水素酸腐食試験/硫酸・硫酸銅腐食試験
”腐食防食試験”の中の、”ステンレス鋼関係”に分類されている用語のうち、『65%硝酸腐食試験』、『硝酸・ふっ化水素酸腐食試験』、『硫酸・硫酸銅腐食試験』のJIS規格における定義その他について。
主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼及び鋼製品の試験に関する主な用語として、鉄鋼用語(試験)(JIS G 0202)において”腐食防食試験”のうちの”ステンレス鋼関係”に分類されている用語には、以下の、『65%硝酸腐食試験』、『硝酸・ふっ化水素酸腐食試験』、『硫酸・硫酸銅腐食試験』などの用語が定義されています。
鉄鋼用語(試験)
⇒【腐食防食試験 > ステンレス鋼関係】
分類: 鉄鋼用語(試験) > 腐食防食試験 > ステンレス鋼関係
番号: 4304
用語: 65%硝酸腐食試験(※1)
定義:
沸騰65%硝酸溶液中に48時間浸せきし、溶液を新しいものと取り換えて原則として5回繰り返し、各回の腐食度の平均値を求める試験。
オーステナイト系ステンレス鋼の粒界腐食試験として用いられる。
ヒューイ(Huey)試験とも呼ばれている。
対応英語(参考):
65% nitric acid test
分類: 鉄鋼用語(試験) > 腐食防食試験 > ステンレス鋼関係
番号: 4305
用語: 硝酸・ふっ化水素酸腐食試験
定義:
70℃、10%硝酸・3%ふっ化水素酸溶液中に2時間浸せきし、溶液を新しいものと取り換えて2回繰り返し、腐食度を求め、同時に試験した基準試験片の腐食度で除して得られる腐食度比によって粒界腐食の程度を調べる試験。
Mo含有オーステナイト系ステンレス鋼の粒界腐食試験として用いられる。
対応英語(参考):
nitric-hydrofluoric acid test
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番号: 4306
用語: 硫酸・硫酸銅腐食試験
定義:
沸騰硫酸・硫酸銅溶液中に16時間、銅片と共に浸せきした後、曲げ試験による割れの観察を行って粒界腐食の程度を調べる試験。
オーステナイト系ステンレス鋼の粒界腐食試験として用いられる。
シュトラウス(Strauss)試験とも呼ばれている。
対応英語(参考):
copper sulphate-sulphuric acid test
(※1)
ステンレス鋼の65%硝酸腐食試験については、以下のJIS規格があります。
JIS G 0573
ステンレス鋼の65%硝酸腐食試験方法
この規格では、オーステナイト系、フェライト・オーステナイト(2相)系ステンレス鋼の沸騰65%硝酸中の腐食減量を測定して、粒界腐食の程度を試験する方法について規定されています。